こんにちは (^▽^)o ReadHackへようこそ。

最近寒くてオフトゥンに埋もれたすぎる今日この頃…

今回も今週読んだニュース記事をリストアップしていきます。

それではStart〜♫

 

Tech関連ニュース7選📱

[iPhone Mania] スティーブ・ジョブズ氏、16年前のきょう初代iPhoneを発表

> 今日のスマートフォンの原型である初代iPhoneが発表されてからもう16年(…ビックリ!)。iOSも16になり当時と比べ物にならないほど利便性が向上しているけど、それでも初代iPhoneの発表会を見ると、今の自分から見てもその完成度が高いことに毎回驚かされる。

[ITmedia NEWS] Apple、Googleマップの「ビジネスプロフィール」のような「Business Connect」提供開始

> これでショップとかレストランの情報が充実してくると、純正マップを使う機会が増えるかも。

[iPhone Mania] TSMC、日本に第2の工場を建設を計画中と発表

> 日本での半導体製造が盛り上がってくるのは良き良き。でも日本企業にももっと頑張ってほしス〜。

[Cloud USER] Microsoft、データセンター強化を目指しDPUのFungibleを買収

> 近年はCPUやGPUというお馴染みのコンピュータの構成要素と並んでDPUというプロセッサにも注目が集まっている。データセンターではネットワーク処理・ストレージ管理・セキュリティ処理の規模が膨大であり、これをCPUだけに制御させようとするとリソース不足が課題となる。この3つの処理の担当をDPUに移行させることで、ユーザー利用領域であるアプリケーション処理のための十分なCPUリソースを確保することが可能になる。このDPUをめぐる各社の動きを見ることで、各社が扱うデータ量の規模や効率化の動きについて少し推し量ることができるかもしれない。

[WSJ] グーグル「米最高裁の判断はネットを一変させる可能性」

> “グーグルは最高裁に新たに提出した申立書で、責任保護を縮小すれば大手インターネット企業は不快な内容を含む可能性のあるコンテンツ(議論を呼ぶ政治的発言など)を一層阻止するようになり、(略)” これは難しい問題。テロリストによる動画アップロードや、そのレコメンドは非常に由々しき事態である。このレコメンドに関してグーグルは対処を行い、システムやアルゴリズムの改善に取り組む必要があるというのもその通り。しかし判決次第では、今の技術レベルを加味して考えれば、一握りの企業による言論空間の統制や検閲がより一層進む可能性もある。事実、TwitterFileなどを見れば今でさえそれが現在進行形で進んでいることが分かる。この司法判断については注意深く注目していきたい。

[ITmedia NEWS] IDEにChatGPTを統合 「この関数のテストコードはどこ?」「○○を実装するならどう書けばいい?」など、AIでコードと対話できる「qqbot」登場

> これは開発がかなり効率的になると思う。やはり人間にとっては自然言語の方が分かりやすいので。近年はGitHubのCopilotを含め、開発の常識が年々変わりつつある。現在はトライアルの申込受付中ということで、ちょっと気になっている。

[ITmedia NEWS] 国際色豊か? Paidyで働くみんなのデスク環境 ITエンジニアからデザイナーまで写真でチェック

個人的にこのシリーズは結構好き。効率的な環境であると同時にインテリアデザインについてとてもよく考えられていて凄く勉強になる。自分も間接照明とか導入したいなぁ…

 

今週のEasyコーディング🧑🏼‍💻

Javaで実装する指定URL先のソースコードの読み取り&出力コード。

今回は当ブログのソースコードを読み取るコードとなっている。

public static void main(String[] args) throws IOExeption {
    URL = sourceUrl = new URL("https://readhack.ellpedia.com");
    try(InputStream in = sourceUrl.openStream()) {
        int d;
        while((d=in.read() != =1)) {
            System.out.printf("%c", d)
        }
    }
}

きちんとtry-with-resources構文を使っていますね。

参考

改訂3版Javaポケットリファレンス (POCKET REFERENCE)

 

米国関連ニュース7選 🇺🇸

[Bloomberg] 日米首脳会談、日本の防衛力強化をバイデン氏が称賛-共同声明

> 日米で防衛力強化の方針を一致できていることは歓迎。しかし防衛費増額の手段は増税であってはならない。世界基準の保守政党であれば減税を実施して市場を活性化させることで税収を増やすという手段を取る。

[WSJ] 米議会は難局続きの予感、下院議長選で浮き彫り

> 最近の米議会のニュースを読むと、共和党と民主党の意思疎通はおろか、両党とも党内の意思疎通も難しいということが分かる。今後超党派での立法の動きがどうなるのか、また上院についても民主党内右派のマンチン議員や最近同党を離党したシネマ議員の動きについて注目したい。

[WSJ] バイデン氏の機密文書問題、司法省は特別検察官任命

> これで機密文書持ち出し問題については前大統領と現大統領が同時に捜査されている状態になった。

[WSJ] 米インフレは峠越え、結局「一時的」だったか

> 米経済の景気後退の懸念はいくらか和らいだ模様。

[WSJ] 急回復の米石油・ガス事業、破綻企業も復活

> ロシアのウクライナ侵攻や米国の景気回復などにより、米国の天然ガス生産量は過去最高水準に達しているとのこと。バイデン政権はクリーンエネルギーを推進しようとしているが、それに対してトランプ政権時代のエネルギー政策顧問は「化石燃料からの転換を図るなら、出口戦略を明らかにする必要がある。」とのこと。その通り。

[WSJ] 米メキシコ国境コンテナの「壁」 撤去か継続か

> 現米政府は現地州と国境警備に対する温度感を共有する必要があると思われる。

[WSJ] 米政権、トルコとギリシャへの武器売却を準備 議会に承認要請へ

> 米政府がNATO加盟国であるトルコとギリシャとの関係強化を狙う一環として行うとのこと。しかしトルコは現時点ではNATOの一員としてロシアのウクライナ侵攻を非難している一方で、2020年にロシア製地対空ミサイルのS400を導入して米国防省から制裁されるなどしており、米国の完全に信頼できるパートナーとは言い難い。

 

イスラエル関連ニュース7選 🇮🇱

[オリーブ山通信] 民主主義の危機?:行政が司法の上に立つ司法制度改革案発表で激震 2023.1.11

> なお、世論調査によれば、リクード党支持者の55%は今回の司法制度改革に賛成し、27%はイスラエルの民主主義の将来に懸念を感じているとのこと。

[Times of Israel] AIPAC gathering aims at 2024 game plan for electing pro-Israel candidates

> AIPACとは「アメリカ・イスラエル公共問題委員会」のことであり、米国において強固な米以関係を維持することを目的とするロビイスト団体のことで、米国で最も影響力のあるロビー団体とも言われている。

今回開催された会議のテーマは、二極化した米国の政治環境をどのように乗り切るかということで、イスラエルに対する超党派の支持を維持することについて話し合われた。

[Times of Israel] Bid to revoke citizenship of PA-paid terror convicts advances with opposition’s help

> パレスチナ自治政府はイスラエル人を殺したり傷つけた者に報奨金を定期的に支払うという常軌を逸した制度を運用している。今回イスラエル議会にて、報奨金を受け取ってきたイスラエル市民のパレスチナ人から市民権を剥奪するという法案の立法プロセスが承認された。

[Times of Israel] For Israel’s ambassador to Azerbaijan, Iranian death threats are all in a day’s work

> こちらは駐アゼルバイジャンのイスラエル大使であるジョージ・ディーク氏のインタビュー記事。彼はアラブ系キリスト教徒として初のイスラエル大使とのこと。イスラエルとアゼルバイジャンは1992年に国交樹立しており、緊密な安全保障関係を結んでいる。また、アゼルバイジャンは今年2023年にイスラエルに大使館を設置することを発表している。ディーク氏はこの2国間関係の進展の状況について分かりやすく伝えている。

[Times of Israel] ADL: Number of Americans believing antisemitic stereotypes nearly doubled since 2019

> 世界での反ユダヤ活動を監視しているADLによると、反ユダヤ主義的な思い込みをしている米国人が2019年と比較して倍増しているという。

反ユダヤ主義は米国でも日本でも政治的イデオロギーの左右両方で発生しており、偏向したメディア報道やユダヤ陰謀論がコロナ禍においてさらに増しているように見える。

[Times of Israel] Investment in Israeli tech startups plunged by almost half in 2022, data shows

> イスラエルは世界有数の技術大国として近年注目が集まってきているが、2022年はイスラエルのスタートアップの資金調達額が前年比でほぼ半減したという。原因はインフレの進行や金利の上昇、ロシアのウクライナ侵攻などによるサプライチェーンと世界経済への影響が挙げられている。

 

聖書関連記事 ~国際情勢を聖書預言で読む~

[Behold Israel] ニュースレター 2023年1月12日配信

> 今回のBehold Israelニュースレターも国際情勢について幅広く扱われており、ロシア・イラン情勢やシリアとトルコ間の和解に向けた動き、ブラジルの議会襲撃事件、イスラエルと国交正常化したアラブ首長国連邦が教育カリキュラムにホロコーストを含めることなどについて説明されている。

ロシア・イラン・トルコの会談


[画像: Wikimedia, 2017]

本記事ではシリアとトルコの和解についてもう少し触れておきたい。日経もこのニュースについて報じており、ロシアの仲介でトルコとシリアの国防相同士が会談し、トルコのエルドアン大統領は「トルコ、ロシアとシリアはモスクワで(対話の)プロセスを開始した」と発表している。このようにトルコはアサド政権との関係修復に動いている。

このシリアをめぐっては内戦の終結に向け、昨年2022年7月にもロシア・イラン・トルコが連携して会談を行なっている(NHK 記事1記事2)。同会談はロシアがイラン、トルコとの友好関係をアピールし、欧米を牽制する狙いもあったと言われている。

この3ヶ国の関係について以下に簡単にまとめておこう。

ロシアとイラン: シリア内戦におけるアサド政権支持やISIS討伐において連携。ウクライナ侵攻においてはイランはロシアに対して無人機を供与。どちらも欧米から制裁を受けている。

ロシアとトルコ: 前述の通り、トルコはNATOの一員でありながらロシア製地対空ミサイルS400を購入し、米国から制裁を受けた。またトルコはロシアのウクライナ4州併合を重大な国際法違反を非難しつつも欧米の対ロ制裁には反対し、トルコの対ロシア輸出が急増という報道もあった。ちなみに2016年にトルコで軍事クーデター未遂があったが、エルドアン大統領側にその情報を伝えて命を救ったのはロシアの情報機関だという報告もあがっている。

イランとトルコ: この両国はスンニ派とシーア派の関係や、NATOと反NATOという文脈で対立することもしばしば。トルコはシリア内戦においては反体制派を支援している。一方で連携が進んでいる面も数多くあり、シリア内戦の終結に向けてこれまで複数回会談。トルコはイランが支援するアサド政権との関係修復のための接近も図っている。アスタナサミットにおいては両国は「イランとトルコの連携の高まりを称賛するとともに、イランに対する国際社会の一方的な制裁については今後も常に反対する」ことで一致した。また、同サミットでは経済・エネルギーなど多分野の協力覚書が締結された。さらにイランともトルコとも対立しているクルド人勢力を念頭に、イランのバヒディ内相は「イランとトルコは共通の敵がいる。両国の安全を害する者に対して真剣に協力して取り組まなければならない」と話し、実際に両国ともクルド人組織に対する攻撃を強めている(NHK)。

 

アメリカが仲介し、イスラエルを軸として築かれた対イラン包囲網

[画像: Wikimedia, 2022]

この3ヶ国のサミットの開催直前時期にバイデン米大統領はイスラエルサウジアラビアを訪問し、対イラン包囲網の強化を図っている(NHK)。サウジアラビアでは湾岸協力会議の加盟国・エジプト・ヨルダン・イラク・そしてアメリカによる首脳会議が開かれ、イランによる核兵器保有と他国への内政干渉を容認しないとする声明を発表した。なお、湾岸協力会議の加盟国の中にはアブラハム合意でイスラエルと国交正常化したUAE(アラブ首長国連邦)やバーレーン、アブラハム合意を歓迎したオマーン、イスラエル民間機の領空通過を認めたり非公式での接触が進むサウジアラビア(NHK)も含まれる。

近年のイスラエルとアラブ諸国の国交正常化や連携強化の流れは米トランプ政権時代から始まった。2020年にアメリカ仲介の下、イスラエルとの間でUAEバーレーンスーダンモロッコが国交正常化を行なった。歴史的に異例の出来事であるが、この国交正常化の理由には以下のようないくつかの要素が含まれる。

・米国は国内世論や、対中国のためのアジア太平洋地域における防衛体制強化のため、中東・西アジア地域を含む他地域での国益にそぐわない軍事展開や必要以上の軍事展開をやめる方向で進んでいる。アフガニスタンからの撤退もこの一例である。この方針自体は直近の共和党政権でも民主党政権でも一致している。

・当時の米トランプ政権は、中東における米国最大の同盟国であり民主主義国であるイスラエルを軸とした対イラン包囲網を作ることにより地域の安定化を図り、また中東撤退のための土壌を築こうとした。

・アラブ諸国の中から、テロ支援国家であり核保有国であるイランに対抗するため、そして米国の中東撤退の動きに対する危機感のために、強力な軍事力や最先端技術を有するイスラエルとの連携を進める動きが出てきた。イスラエルとしてもイラン包囲網の構築は喫緊の課題である。

・イスラエルと関係を強化する国は米国からの見返りを受け取ることができる。(防衛省)

こうした各国の安全保障戦略上の一致がアブラハム合意やそれに続く国交正常化あるいは関係強化に繋がったと見ることができる。これまでアラブ諸国はパレスチナ国家が樹立されることを条件にイスラエルと外交関係を樹立するとの立場を取っていたが、状況が進展する気配が一向になくパレスチナ問題に対する関心が低下する中で、激動する現代の国際関係において自国がどのように生き残っていくかという実利主義が強まった形である。

 

イスラエルやアブラハム合意に対するロシア・イラン・トルコの立場

イスラエルやアブラハム合意についてのロシア・イラン・トルコのスタンスについてもここで簡単に触れておく。

ロシア: イスラエルはシリアで活動するイラン系武装勢力を空爆して自国の安全保障上の脅威を減らしてきたが、それはシリアの制空権を握るロシアが黙認する形で行われてきた。つまりロシアとイスラエルは安全保障上のある意味での協力関係が存在する(日経)。そのため、イスラエルはウクライナ侵攻においてロシアを非難しつつもあまり刺激させないようにバランスをとっているという現状がある。

しかしロシアには歴史的にも反ユダヤ主義の言論や迫害が根強く存在し、今年に入ってからもロシアの元首席ラビが「ロシアで反ユダヤ主義が台頭しつつある」として、ユダヤ人にロシア国外への脱出を呼び掛けるなどしている(中日新聞)。

アブラハム合意については直接の評価はせず、中東の安定は「パレスチナ問題」の解決にかかっていることを強調する声明を発表した(米MEI)。

イラン: イランはパーレビ王朝時代は親米路線でありイスラエルとも友好関係にあったが、1979年のイスラム革命以降、エルサレムを念頭にイスラエルのことをイスラム教支配地域を違法に占拠する者と位置づけ、同国の存在権を否定している(NHK, BBC)。ちなみにコーランにはエルサレムの地名は一切登場せず、エルサレムがイスラム教の聖地であるという確たる根拠は実は存在しない。また、イランはガザ地区を実効支配している国際テロ組織ハマスによるイスラエルへのテロ攻撃を支援している。さらにイランには2040年までにイスラエルは破壊され存在しなくなるという予測カウントダウンの公共電光掲示板がある(停電で文字が消えた時にニュースで有名になった)。また、掲示板だけでなく2040年までにイスラエルを破壊するという法案も2021年に提出された。イランはアブラハム合意についても非難している(Reuters)。

トルコ: イスラエルとトルコは、パレスチナ問題やエルドアン政権下におけるトルコ国内のイスラム化が進んだことなどによって長年緊張関係にあったが、昨年2022年に4年ぶりに外交関係が正常化され、トップ会談も開かれるなど関係改善に向けた動きを見ることができるようになった(Arab News)。

しかしトルコは国際テロ組織ハマスとの関係を維持しており、イスラエル歴代最保守政権である現ネタニヤフ政権が良好関係を築くことは容易ではない。ちなみにトルコもアブラハム合意については非難している(Reuters)。

 

現在の国際情勢について記している聖書預言

イスラエルや中東地域は聖書の舞台としても有名である。この聖書を読み解くことで中東の国々の歴史やキリスト教国である欧米諸国の価値観などが分かりやすく見えてくる。

また、もう一つ「国際情勢と聖書の深い関係」として「聖書預言」が挙げられる。聖書には未来の世界がどのようになっているのか、どのような国や人物が登場するのか、どのようなテクノロジーが登場するのか等について書かれている書物でもあり、実に聖書全体の約27%は預言である。そして今までの時代に対する預言はこれまで100%実際に実現してきた。

そこで今回は、現在の国際情勢について書かれている旧約聖書エゼキエル書38章に目を通し、分析を行いたい。

 

エゼキエル書について

エゼキエル書は紀元前593-565年の間、つまり今から約2600年前に預言者エゼキエルによって書かれた預言書の1つで旧約聖書に収録されている。”預言”という言葉は我々がイメージしがちな”予言”とは意味が異なる。預かるという漢字が使われている通り、聖書が記している神、すなわち時間・空間・物質・物理法則・生命を創られた、この世界の創造主である実在する神から預かった言葉を人々に述べ伝えるのが預言者である。

今回扱うエゼキエル書38章もこのような言葉から始まる。

次のような主のことばが私にあった。[エゼキエル書38:1]

それでは、エセキエル書の具体的な内容を見ていくことにしよう。

 

預言: エゼキエル書に登場する現代イスラエル国家🇮🇱

[画像: Wikimedia, 2014]

多くの日が過ぎて、おまえは徴集され、多くの年月の後、おまえは、一つの国に侵入する。そこは剣から立ち直り、多くの国々の民の中から、久しく廃墟であったイスラエルの山々に集められた者たちの国である。その民は国々の民の中から導き出され、みな安らかに住んでいる。[エゼキエル書 38:8]

この節ではエゼキエル書が書かれた約2600年前から数えて多くの年月の後、遠い将来に登場する1つの国について書かれている。そしてこの内容は第二次世界大戦後の1948年に建国された現在存在しているイスラエル国と一致する。

ここで少しイスラエルの歴史を振り返ってみよう。西暦70年に古代イスラエル(ユダヤ属州)とローマ帝国の間で起きた戦争によってエルサレムが陥落し(第一次ユダヤ戦争)、西暦135年には第二次ユダヤ戦争の末にローマ帝国によってユダヤ人がエルサレムに入ることが禁じられた。これらのユダヤ・ローマ戦争によってユダヤ人たちは殺されるか奴隷として売られるか追放され、世界離散することになった。

ユダヤ民族のような少数民族が、迫害も多く発生する離散先で血統やアイデンティティを保つことは非常に困難なことである。しかしユダヤ人たちはユダヤ教における教えや戒律を守ったり、礼拝所であるシナゴーグを建設したり、迫害を受けても絶対に奪うことができない知識を深めることでアイデンティティを保ちながら生き残ろうとした。

この知識はユダヤ人たちにとって非常に武器となる。離散後のユダヤ人は差別によって職業選択の幅が狭まり、当時のカトリックの規定によってキリスト教徒が従事できなかった金融業を含む知的職業しか選択肢が残っていなかったが、そこで彼らの知識力が活かされたのだった。

こうしてユダヤ人は自分たちのアイデンティティを保ちつつ、知識や富の蓄積、社会的地位を築いて次世代へ受け継いでいった。このことが今日の世界においてユダヤ系金融資本が大きな影響力を持つことや、米国IT企業の創業者の多くがユダヤ系であることの理由の1つと言われることもある。(camri.or.jp)

しかし少数民族やマイノリティが社会で成功すると妬みの対象となるのは歴史の常である。また、誤った聖書理解に基づく宗教的迫害や人種差別、でっち上げられた陰謀論などによる迫害が歴史上各地域で続いた。そして最終的に第二次世界大戦時のドイツ・ナチス政権による約600万人のユダヤ人の大虐殺に繋がってしまう。

ナチスのユダヤ人迫害を生き延びた多くのユダヤ人たちは「自分たちの国を持つしか生き残る方法は無い」と考え、もともと自分たちの民族の土地だったパレスチナの地を目指すようになった。 そして当時イギリスの管理下だったパレスチナでは、ユダヤ人とアラブ人の争いが激化するようになった。

こうした状況に対処するため、1947年に国連でパレスチナをユダヤ国家、アラブ国家、国連関連管理地区の3つに分けるというパレスチナ分割決議が採択され、翌1948年5月14日、イギリスによる委任統治期間が終了後、テルアビブで独立宣言が行われた。現代イスラエル国家の誕生である。

まさしくそこは剣(戦争)から立ち直り、(離散先の)多くの国々の民の中から、久しく廃墟であったイスラエルの山々に集められた者たち(ユダヤ民族)の国である。

「イスラエルという名の奇跡」という言葉がある通り、ユダヤ民族が存続したことと国を持ったことはまさに奇跡である。しかし、聖書は必ずこのことが起こると大昔に記していた。

そしてイスラエル建国の翌日、周辺のアラブ諸国が建国を認めず、武力攻撃を開始したがイスラエルは勝利。 以降、イスラエル軍とアラブ軍との間で何度も戦争が行なわれるようになった。1967年の第三次中東戦争ではイスラエルはエルサレムなどの地域を自国領土として併合した。これは古代イスラエルの地理的・宗教的・文化的・経済的中心地であったエルサレムにユダヤ人が再び戻ってきた歴史的出来事である。(シオンとの架け橋)

(略) また今は人の住むようになった廃墟と、国々から集められて地の中心に住み、家畜と財産を所有した民とに向かって手を伸ばすためだ。[エゼキエル書 38:12]

このエルサレムの統治権やパレスチナ問題によって、イスラエルとアラブ諸国は長年対立していた。しかし前述の通り、近年イスラエルとアラブ諸国は国交正常化や経済面・防衛面における連携の流れを強めている。また、現在のイスラエルは世界最高の防空迎撃システム「アイアンドーム」を有し、核兵器も保有しているとされる。前述のエゼキエル書38:8には「その民は国々の民の中から導き出され、みな安らかに住んでいる。」と書かれているが、安らかの原語であるヘブル語の”betach“には避難場所やSecurity(安全保障)という意味がある。この言葉通りイスラエルの安全保障体制は近年さらに強固になっている。

ちなみに、こちらはイスラエルの大都市テルアビブの変貌を表した有名な写真である。(StandWithUs)

上側の写真は実際には1909年4月11日のものである。当時はシオニズム(イスラエル帰還運動)の興隆黎明期。わずか66のユダヤ人家族の移民が荒れ果てた砂丘であるテルアビブに集まり、開拓のために貝殻を使った宝くじで土地を分けたという。(CIE)

現在のテルアビブはイスラエルの経済・文化の中心地かつ、各国政府が大使館を置く中東有数の世界都市であり、イスラエル最大規模の都市圏を築いている。また、IT産業の集積地であり、中東のシリコンバレーと呼ばれることもある。

まさにイスラエルは”今は人の住むようになった廃墟“(エゼキエル38:12)という言葉通りの国となった。

 

預言: イスラエルに侵攻するロシア🇷🇺

[画像元はこちら]

先ほどのエゼキエル38:8を振り返ると

多くの日が過ぎて、おまえは徴集され、多くの年月の後、おまえは、一つの国に侵入する。[エゼキエル書 38:8抜粋]

と書かれており、将来イスラエルに敵対して侵攻を行う国があるという。

また、その国は、

おまえは北の果てのおまえの国から、多くの国々の民とともに来る。彼らはみな馬に乗る者で、大集団、大軍勢だ。[エゼキエル書 38:15]

とあり、イスラエルの北の果てにある国だと書かれている。

その国について、38章の初めの部分にどのような国であるかという具体的な説明がされている。

人の子よ。メシェクとトバルの大首長である、マゴグの地のゴグに顔を向け、彼に預言せよ。[エゼキエル書 38:2]

ここで登場するメシェクとはロシアの首都モスクワの語源、トバルはトボリスクというシベリア地域の歴史的な中心都市の語源であり、トボル川の名称にも反映されている。(OxfordBibleChurch(OBC))

地理関係について考えると、モスクワ市の中心部は北緯55度45分,東経37度37分にあり、北緯31度47分,東経35度13分に存在するエルサレムから見ればほぼ真北である。また、モスクワ州ということで考えれば東経35度13分にもまたがって存在している。

そして大首長という言葉は、聖書の翻訳によっては”the prince of Rosh“のように「ロシュの首長」と訳されることも多い。このロシュは「ロシア」の語源であり、Rosh→Rash→ Russ→Russiaのように言葉が変遷していった。(OBC)

また、マゴグとは黒海とカスピ海の間の地域である(OBC)。この地域には現在ロシア・ジョージア・アゼルバイジャン・アルメニア等が存在するが、この中で最も多くの面積をその地域で占めているのがロシアである。

以上より、この2節で紹介されている国は、モスクワとシベリアを領土として持っているロシア連邦のことだと分かる。

ちなみにロシアのリーダーのことを2節では「ゴグ」と称している。これは人物名ではなく称号である。(例: エジプトの「パロ」)

 

預言: ロシアと同盟を組むイランやトルコ🇮🇷🇹🇷

エゼキエル書には、ロシアとともにイスラエルに侵攻する同盟国についても言及されており

ペルシアとクシュとプテも彼らとともにいて、みな盾を持ち、かぶとを着けている。[エゼキエル書 38:5]

と書かれている。

ここで筆頭に登場するペルシアとはイランのことである。イランは1935年までペルシャ、その後イラン、1979年の革命以降イラン・イスラム共和国と呼ばれる。(外務省)

イラン人はペルシャ民族であり使用する言語はペルシャ語である。また、イランが面している湾はペルシャ湾と呼ばれている。(なお、続くクシュはエチオピア/スーダン, プテはリビアのことを指す。)

続く6節にはこのように書かれている。

ゴメルとそのすべての軍隊、北の果てのベテ・トガルマとそのすべての軍隊、それに多くの国々の民がおまえとともにいる。[エゼキエル書 38:6]

トガルマアッシリアの記録では東アナトリアの都市国家であるティルガリム(ヒッタイト語ではテガラマ)として知られている(OBC, 弘前大学)。現在アナトリアに位置している国家はトルコである。

ゴメルについては説が複数あり、東欧であるという説やユダヤ教のミドラッシュやタルムードで「ゲルマニア」と呼ばれているのでドイツであるという説があるが、当時のゴメル人の居住地域から、こちらもトルコを指すというの方が有力に思われる。 (ただしこちらのニュースにも注目しておきたい: 独で強まる反ユダヤ主義 イスラエルへの反感で拍車も)

 

預言: イスラエルに味方し、ロシア連合を非難するアラブ諸国と欧米諸国🇸🇦🇦🇪🇺🇸🇪🇸🇬🇧

シェバやデダンやタルシシュの商人たち、およびそのすべての若い獅子たちは、おまえに言うだろう。「おまえは分捕るために来たのか。獲物をかすめ奪うために隊を構えたのか。銀や金を運び去り、家畜や財産を取り、大いに略奪しようとするつもりか」と。[エゼキエル書 38:13]

このように13節にはロシア連合のイスラエル侵攻に対して非難する国々が登場する。その1つがシェバやデダンと呼ばれる国々である。これらの地名はアラビア半島の地域を指し、その大部分をサウジアラビアが占め、UAEも含まれている。これらのアラブの国々は前述の通りイスラエルとの国交正常化や連携強化に動いている。(OBC, The Lampstand) (ちなみにイランはペルシャ民族、トルコはチュルク系民族の国である。)

タルシシュはスペイン(タルテッソス)のことを指し、精錬所という意味もある。タルテッソスは当時金や銀などの鉱物の産地であった。(東洋大, ナショナルジオグラフィック)

また、タルテッソスはイギリス地方から供給されたスズなどの鉱物を東方の国へ輸送するための重要な貿易のハブでもあった。(OBC, The Herald Of Hope)

こうしたことからタルシシュの商人とは広義としては西方・西洋を意味する言葉でもある。

ちなみに旧約聖書列王記10章には、古代イスラエルの王であるソロモンがタルシシュの船団を持っていて、鉱物などを輸入したと書かれている。

王は海に、ヒラムの船団のほか、タルシシュの船団を持っており、三年に一度、 タルシシュの船団が金、銀、象牙、さる、くじゃくを運んで来たからである。[列王記 10:22]

また、若い獅子たち(young lions)とはヘブル語でkephirであり、これは聖書の訳によってはvillagesやsatellite areas(衛星地域)と訳される。より分かりやすく植民地と訳すこともできるが、いずれにせよ原語であるヘブル語のイディオム的にタルシシュ(の商人)から誕生する国々を意味する。

若い獅子たちについては、今までのように地名が記されているわけではないので、どこの国を表しているかを断定することはできない。しかしここで表しているのは「アメリカ合衆国」のことであると言われることが多い。アメリカはスペイン人やイギリス人によって入植が行われ、その後国家となった、比較的若い国だからである(建国後約250年)。(世界史の窓)

確かにアメリカはイスラエルにとって最大の同盟国であり、またロシアと対立関係にある最も代表的な国である。

このようにアラブ諸国や欧米諸国がイスラエルに味方してロシア連合を非難するということが書かれているが、参戦するとは書かれていない。丁度現在のロシアのウクライナ侵攻の状況に似ている。ではロシア連合に攻められたイスラエルの運命はどうなるのだろうか。

 

預言: イスラエルはロシア連合に勝利する

エゼキエル書にはこの戦争の結果についても記されている。

ゴグがイスラエルの地を攻めるその日──神である主のことば──わたしの憤りは激しく燃え上がる。

わたしは、ねたみをもって、激しい怒りの火をもって告げる。その日には必ずイスラエルの地に大きな地震が起こる。

海の魚、空の鳥、野の獣、地面を這うすべてのもの、地上のすべての人間は、わたしの前で震え上がり、山々はくつがえり、崖は落ち、すべての城壁は地に倒れる。

わたしは剣を呼び寄せて、わたしのすべての山々でゴグを攻めさせる──神である主のことば──。剣による同士討ちが起こる。

わたしは疫病と流血で彼に罰を下し、彼と、彼の部隊と、彼とともにいる多くの国々の民の上に豪雨、雹、火、硫黄を降らせる。[エゼキエル書 38:18-22]

エゼキエルに対してこの遠い未来の戦争について詳細に語ってきた聖書の神は、このようにイスラエルでの大地震の発生やロシア連合軍内での同士討ちの発生、さらにロシア連合国の領土内で深刻な被害が発生してイスラエルは勝利すると語る。そしてイスラエルの住民は敵が残していった武器の処分を行うということも記されている。

イスラエルの町々の住民は出て来て、武器、すなわち、盾と大盾、弓と矢、手槍と槍を燃やし、それらで火をおこす。彼らは、七年間それらで火を燃やす。[エゼキエル書 39:9]

 

最後に: この戦争は世界に何をもたらすか

この戦争により、あることが世界に示されることになる。

わたしは、わたしが大いなる者であること、わたしが聖であることを示し、多くの国々の見ている前でわたしを知らせる。そのとき彼らは、わたしが主であることを知る。[エゼキエル書 38:23]

多くの国々はこの戦争の様子を「見ている」という。現代は科学技術の発展のおかげで衛星中継やインターネットが発達し、誰でも遠い国で起こることをリアルタイムで知ることができるようになった。現在進行中のロシアのウクライナ侵攻についてもOSINTの活用について注目されている。

そしてエゼキエル書で書かれている通りのことが起きてイスラエルが守られた、ということが実際に人々の目に示され、多くの人々が聖書の神の実在を知ることになるというのだ。

ところで、少し前に興味深い記事を読んだ。それはITmedia NEWSの、神を信じるなら、老化防止薬を飲むべきか? ChatGPTと議論、論文を共同執筆 という記事である。ChatGPTとは最近話題になっているOpenAIのチャットボットであり、パスカルの賭けに関係するテーマについて議論したようだ。

パスカルの賭けについて、記事の中で次のように説明されている。

パスカルの賭けとは、フランスの哲学者であり数学者のブレーズ・パスカルが著書「パンセ」で提案した考えである。理性では神の実在を証明できないから、神が存在するかのように生きることが人生において賢明であると説いたものだ。

例えば、神を信じた場合、もし神が実在したらさまざまな報酬が得られ、神が実在しなくても何も失うものはない。反対に、神を信じない場合、もし神が実在したら得られるさまざまな報酬が得られない。であれば、神が存在することに賭ける方が賢明である、と言う論理である。

確かにこの論理自体には一理ある部分があるかもしれない。しかし「理性では神の実在を証明できない」とは限らない。

人類は歴史上、世界中で、自らの勝手な宗教心によって様々な神を自分達の手で作ってきた。しかし今回紹介した聖書の神は人間が作り出した神ではなく、人間を創られた方である。自然界を創られ、物理や生命科学の法則も創られたことが記されている(そのため法則を超えた「奇跡」も起こすことができる)。また、聖書の自然界についての記事の中には、当時の世界では知られていなかった宇宙空間や地球の内部構造、地球の地軸の傾きについての言及も存在する(ヨブ記等)。

そして今回はエゼキエル書の預言について目を通し、聖書の記述通りに人類歴史が動いてきていることを確認した。このように聖書の記述を読み、検証し、吟味することで聖書の言葉を語られた神の実在を私たちは理性でも知ることができる。

そして聖書の中心的なテーマは「ゴスペル」である。日本語では「福音」と訳される「ゴスペル」とは、Good News(祝福の音信、良い知らせ)のことである。ぜひ人類にもたらされた喜びの知らせと天国に至る永遠の命を読者の方にも受け取って頂きたい。[ゴスペルについて (GotQuestions.org)]

 

今週のお気に入り動画。iPhone16周年ということで、1つ目は初代iPhoneの発表動画をチョイス。

2つ目はマリオカートのオンライン対戦中、対戦メンバーのドイツ人が飼っているイッヌが逃げ出してしまい、みんなでゲーム開始を待ってあげている動画。やさしいせかい。

そしてこちらはあの伝説の生物、「ツチネコ」の動画である。非常に貴重な映像資料となっているので、ぜひ見て頂きたい。

最後にチョイスしたのは、今回記事の中で触れた国際情勢とエゼキエル38章の内容が分かりやすく纏められている天満橋バイブル倶楽部の動画である。2020年の動画であるが、今現在の時事ニュースや日本の立ち位置に繋がる話も沢山出てくるので、お時間があればぜひ。

それではまた次回。ありがとうございました (^▽^)o